ブログリニューアルの第一話は・・・
なんで、この話やねん。って内容です。
何とも、変化球かな(^^;)
GT船頭になってからおよそ15年経過しました。ホント沢山のお客様に恵まれに今に至っています。皆様本当にありがとうございます。
当然、長らくGT船の船長やっていると、いろんなお客様に出くわします。そんな中でも印象的なお客様は沢山いらっしゃるのですが、今日はこのナベオについて書いてみます。
ナベオは、どこかの会社のサラリーマン。どうも慰安旅行的な社内旅行のついでに、釣り好きの友達が「せっかく沖縄行くんだからGTやってみようぜ~」的な乗りでそれらの友達に連れられて、半ば人数調整要員として連れられてきたようです。当然、ナベオは全く釣りの経験がありません。
スピニングリールの使い方すらわからない。そんなナベオです。ちなみにナベオの本名は渡辺さん。友達からは愛されているのか、ナベオの愛称で呼ばれていました。
LOOPの予約は、半日チャーター。チャンスはたったの4時間です。ポイントも近海限定です。
常日頃、GTフィッシングにマグレはない。ビギナーズラックもない。実力だけがモノをいう世界。ってお客さんには厳しいことを言ってしまう(^^;)そんなおだぴんです。
で、その半日チャーターがはじまりました。
当然のことながら、簡単にはGTは出てくれません。確か、この日はナベオを含めて4名の乗船でした。みんな初心者ですので、タックルもオールレンタル4セット。GT初心者ではありますが、ナベオ以外の3名は釣りの経験はまあまああるようで、ルアーもそこそこ飛ばしていました。これなら一発あるかもって期待しながらのガイドでした。
船頭は、無意識にその日一番釣ってくれそうな人のルアーを見ています。船の操船もその最も釣ってくれそうな人に併せて船を立てています。
一方、この日の一番駄目男が、ナベオです。
色んな初心者見てきましたが、ナベオは恐らく過去最低レベルの釣りの実力。ご存知のようにGTフィッシングは大きなルアーをキャスティングして釣る釣り。つまりルアーの飛距離がとても大事なのです。むしろ、アングラーの実力のバロメーターこそが飛距離ともいえる釣りなのです。
ナベオの飛距離は、ホント最高で10メーター。全くの駄目男です。
この時点で、もはや、船頭の僕の視界からナベオは消えていました。後の3人で今日は勝負だな~って。
しかし、出港してからしばらくしても、何らGTからのコンタクトはありません。まあ、GTフィッシングでは珍しいことはではありませんが(^^;)
出港から3時間ぐらい経過したころでしょうか。ノーバイト中の船内で今回のメンバーの一人がボソッとつぶやいたのでした。
「こんな時に釣るのがナベオなんだよな~」って。
それを聞いた僕は「ナイナイナイナイ!!!絶対にない!!!ナベオがGT釣ることはあり得ない」と心の中で叫んでいました。
そう、GTフィッシングにマグレもビギナーズラックもありませんから。
そんな船内の会話を聞いた直後。
奇跡が起こりました(@_@)
飛距離10メーターのナベオの別注平政にGTが炸裂バイトです。
投げることができないってことは、GTのファイトなんかナベオにできるはずもありません。本人もびっくりしていますし、ラインは緩みまくり。いつバレてもおかしくない。ちんたらしているので、切られてもおかしくない。ホント見ていられない悲惨なファイトシーンです。
でも、ナベオのルアーはどんなにラインを緩めても外れません。浅いポイントでしたが、どんなに時間をかけても切れません。そう、まったく実力がないのに、強運だけは炸裂しているナベオなのです。
やがて、GTも観念して見事ナベオは最大飛距離10メーターでGTを仕留めたのでした。
確か、17キロでした。大きくはないですが、船上は盛り上がりました。
船長として、様々なGTフィッシングを見てきましたが、ナベオ程ルアーの投げれないアングラーはいません。多分僕が竿を使わずに投げてももっと飛ぶと思います(^^;)
ましてや、その飛距離でGTを釣ってしまうなんて。驚愕の出来事だったのです。
その後、そのグループは一切リピートはありません。もちろん、ナベオも2度とこの船に乗ることもありません。単なる、職場の慰安旅行のアクティビティの一つだったのですから。
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- 2021/04/18(日) 18:53:01|
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